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漢方の経験を重ねて、人々のお役に立つことを、いつまでも続けられることは、とても素晴らしい。
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養生訓に学ぶ 14
   百病みな気より生ず
 素問*に「怒れば気上る。喜べば気緩まる。悲しめば気消ゆ。恐るれば気めぐらず。
寒ければ気とず。暑ければ気泄る。驚けば気乱る。労すれば気へる。思えば気結ばる」
といへり。
百病は皆気より生ず。病とは気やむ也。故に養生の道は気を調るにあり。調ふるは気
を和らげ、平らかにする也。
凡そ気を養うの道は、気をへらさざると、ふさがざるにあり。
気を和らげ、平らかにすれば、此二つのうれひなし。

  (*素問 二千年前の医学書で、黄帝内経素問のこと。)

 昔から今も「病は気から」とか「お元気ですか」などと普段の会話に出てくるように、
気は身近な言葉です。
病気にならない為には元気が大事だし、病気を早く治すのも気の持ち様次第と言う
ような意味合いでしょうか。

「気の思想」は中国古代哲学の根幹をなすものですが、中医学でも「気」は人体の
生命活動を維持するための重要な物質とされている。「気」は目で見て確認する事
が出来ませんが、現在の中医学では物質として捉えられ、その種類や作用などに
よって分類し、診断と治療に用いられている。


# by kinnpoudou | 2012-01-31 17:24 | 漢方 | Trackback | Comments(0)
どんど焼き
  今夜は彼方此方で「どんど焼き」が行われます。
私は山形県川西町に生まれ高校生まで過ごしましたが、今頃に
なると寒い夜雪の上で行われた「どんど焼き」を想いだします。

一月十五日は小正月と云っていろいろ用事がありましたが、小学
5・6年生頃になると町内の各家庭を回って門松やしめ縄などを
受け取って来て、田んぼの雪を踏み固めた上に積み上げます。

暗くなり夕食が終ってから町内の人達が集まってきます。
一階の屋根ぐらいにまで高く積み上げられた門松に点火され
星のかがやく夜空に火炎が昇ってゆき「ヤハハエロー」と大きな
掛け声がかかります。
紙のお札なども混じっているのでゆらゆらと天空に飛んで行きます。

するとあちらこちらから同じように「ヤハハエロー」の声が聞こえ
てきてクライマックスです。
子供は棒切れの先に餅を刺してその火で焼いて食べます。
三々五々家路に付きますがみんな手に門松の燃え残りを持ち
火が消えないようにして家に持ち帰ります。

持ち帰った火はいろりやかまどなどに入れました。
病気にならないようにとか何かいわれがあったと思いますが
それは忘れてしまいました。
「ヤハハエロー」の声と共に天高く燃え上がる赤い炎が懐かしく
忘れられない想い出です。

# by kinnpoudou | 2012-01-15 15:44 | その他一般 | Trackback | Comments(0)
謹賀新年
 新年明けましておめでとうございます。

 漢方の金方堂は一月三日までお休み、
 一月四日から営業いたします。

 今年もよろしくお願いいたします。
# by kinnpoudou | 2012-01-01 17:45 | その他一般 | Trackback | Comments(0)
養生訓に学ぶ 13
 ことの十分を求めるな

すべての事、十分によからんことを求むれば、わが心のわずらひとなりて楽なし。
禍も是よりおこる。又、人の我に十分によからん事を求めて、人のたらざるを
いかりとがむれば、心のわづらひとなる。
又、日用の飲食・衣服・器物・家居・草木の品々も、皆美をこのむべからず。
いささかよければ事たりぬ。
十分によからん事を好むべからず。是皆わが気を養なふ工夫なり。

 満ち足ることは憂いの始まり

万の事十分に満ちて,其の上にくはへがたきは、うれひの本なり。
古人の曰く、酒は微酔にのみ、花は半開に見る。此言むべなるかな。
酒十分にのめばやぶらる。少のんで不足なるは、楽みて後のうれひなし。
花十分に開けば、盛り過ぎて精神なく、やがてちりやすし。
花のいまだひらかざるが盛りなり、と古人いへり。

 中を守れ

養生の道は、中を守るべし。中を守るとは過不及なきを云う。
食物は飢えを助くるまでにてやむべし。過てほしいままなるべからず。
是中を守るなり。物ごとにかくの如くなるべし。


  以上の文章を読んでいて、11月に「幸せの国」ブータンから若い国王夫妻
がお出でになり、さわやかな笑顔と、国是の「国民総幸福」の事や、国民の97%
が「幸せ」と答えていることなどを思い出しました。

ヒマラヤ山脈の中腹にある小さな国で、中国とインドにはさまれていることから、
独立と伝統を守る事に一生懸命取り組まれている様子が報道されている。
けっして豊かではないが、昔の日本の田舎のような所で仏教を信じつましく
のどかな暮らしが伝わって来ます。

それにしても現在は、科学と文明が発達した豊かな経済の国々でも、貧富の
格差が付き過ぎたなど色いろなアンバランスが目立って来ました。
アメリカや中国、ヨーロッパそれに日本はこれからどうするのか?
幸せの国ブータンはいいね!

# by kinnpoudou | 2011-12-16 17:49 | 漢方 | Trackback | Comments(0)
養生訓に学ぶ 12
  若い時から勉めて元気を養え

若き時より、老いにいたるまで、元気を惜しむべし。
年わかく康健なる時よりはやく養うべし。
つよきを頼みて、元気を用い過すべからず。
わかき時元気をおしまずして、老いて衰え、身よはくなりて、
初めて保養するは、たとえば財多く富める時、おごりて財を
ついやし、貧窮になりて財ともしき故、初めて倹約を行うが如し。
行わざるにまされども、おそくして其しるしすくなし。

  
  放奔な欲望生活は自殺行為である

世の人を多くみるに、生れ付きて短命なる形相ある人はまれなり。
長寿を生れ付たる人も、養生の術をしらで行はざれば、生れ付き
たる天年をたもたず。
たとえば彭祖といえど、刀にて喉笛ををたたば、などか死なざる
べきや。今の人の欲をほしいままにして生をそこなふは、たとえば、
みずからのどぶえをたつが如し。
のどぶえをたちて死ぬると、養生せず、欲をほしいままにして死ぬ
ると、おそきと早きとのかはりはあれど、自害する事は同じ。
気つよく長命なるべき人も、気を養なはざれば、必ず命みじかくして、
天年をたもたず。是自害する也。

 以上二つの教えは、話としてはたしかにもっともなことではありま
すが、若い時から節制するというのは中々実行出来ない事でしょう。
若くて元気があるから無茶無理をすることが出来るのですから。
しかし年をとって老化した時、初めて元気を失ったことに気が付きます。

元気は自分の臓器で作ります。
主に脾(消化器)・肺・腎の三つの臓が深く係わります。
食べ過ぎや飲み過ぎで胃腸を痛めたり、タバコで肺を傷めたり、
セックスし過ぎや過労で腎を弱らせ傷めると、気を作る能力が
低下して元気が無くなり、病気にもなりやすくなります。

# by kinnpoudou | 2011-12-06 18:26 | 漢方 | Trackback | Comments(0)
養生訓に学ぶ 11
  胃の気を養う

 胃の気とは元気の別名なり。沖和の気也。
病甚だしくしても、胃の気ある人は生く。胃の気なきは死す。
胃の気の脈とは、長からず、短からず、遅ならず、数ならず、大ならず、
小ならず、年に応ずる事、中和にしてうるわし。此脉、名づけて言いがたし。
ひとり、心に得べし。
元気衰えざる無病の人の脉かくの如し。是古人の説なり。
養生の人、つねに此脉あらんことをねがふべし。
養生なく気へりたる人は、わかくしても此脉乏し。是病人なり。
病脉のみ有て、胃の気の脉なき人は死す。
又、目に精神ある人は寿し(いのちながし)。精神なき人は夭し(いのちみじかし)。
病人をみるにも此術を用ゆべし。

「黄帝内経素問 経脉別論篇 第二十一」に胃の気について出てきます。

胃は食物を受け入れて消化し、滋養と精気を全身に行き渡らせて健康を保ちます。
その精気の流れが平衡を保っていることが大切で、平衡であるかそうでないかの
確認をするには、気口部位の脈象で診ます。
その結果疾病の死生を判断することが出来るのです。

気口部位(寸口部位とも云う)は左右前腕の橈骨動脉の拍動部で、寸・関・尺の三部に
分けて触診し、五臓六腑の平衡や病変を診察します。
現代医学のように、詳しく検査をして診断をすることが出来なかった昔は、医師が自分の
目で見る・臭いを嗅ぐ・話を聞く・触診の四診しかありませんでした。
その結果漢方では舌診や脈診が特に発展したのです。

# by kinnpoudou | 2011-11-23 19:26 | 漢方 | Trackback | Comments(0)
養生訓に学ぶ 10
  道を楽しむ者は命長し

 「貧賤なる人も、道を楽しんで日をわたらば、大なる幸せなり。
しからば一日を過ごす間も、その時刻永くして楽しみ多かるべし。
いはんや一年をすぐる間、四季おりおりの楽しみ、日々にきはまりなきをや。

このごとくにして年を多くかさねば、其の楽しみ長久にして、其しるしはいのちながかるべし。
知者の楽しみ、仁者のいのちながきは、我輩及びがたしといえども、楽しみよりいのちながき
にいたれる次序は相似たるなるべし。」

 お金がない人でも、趣味を持って日々を過ごすことが出来れば、それは大きな幸せで、
四季折々、一年中楽しみがあるならば、それを楽しむ人も長命になるでしょう。と先生は
云っておられます。

ここのところは、めずらしく楽しみの話題ですが、
養生法の中心になっているのは、忍耐・がまん・慎むのようです。
飲食は腹八分目、酒は少しだけ、色欲をつつしみ、精気をおしみ、心を平にして気を
やわらげなどとなっています。

これは老化したり、重い病気にかかった時などのときは良く納得できますが、若くて元気の
いいときは、ぜんぜん全く気にも留めない言葉の羅列に外なりませんね。
出来ることなら四十台位に気が付いて少しずつ養生されると良いのにと思います。


# by kinnpoudou | 2011-11-17 18:00 | 漢方 | Trackback | Comments(0)
死神 (落語)
お金に縁が無く少しばかりの金も工面できない男が、妻に豆腐の角に頭をぶつけて
死んでしまえと言われて家を追い出されます。どこにも行く当てのない男は死ぬのも
怖いしどうしようもなくぼんやりしている処に、何処からともなく死神が出て来ます。

死神は男に言います。
「お前に死神の姿が見える呪いをかけてやる。死神が病人の枕元に座っていたら
そいつは駄目、反対に足元に座っていたら助かるから呪文を唱えて追い払え」と言い、
医者になるようにと言い残して消えます。

男は医者になってお金も入り贅沢に暮らすが、そのうち枕元に死神のいる病人が多く
なってお金も使い果たし、また昔のような貧乏人になってしまいます。
困っていたところ、ある大店のご隠居の治療を頼まれました。

ご隠居の所に行ってみると、死神は枕元。
しかし、三千両の大金に目がくらんだ男は死神が居眠りしている間に布団を半回転させ、
死神が足元に来たところで呪文を唱え死神を追い払ってしまいます。

三千両を手に帰る途中、男は死神に捕まりローソクがたくさん灯っている洞窟に連れて
行かれます。そしてそのローソクは人の寿命だと聞かされます。
ローソクが消えればその人は死ぬ、と死神は云います。
男が「俺のは?」と聞くと、死神は今にも消えそうなローソクを指差します。

「お前は金に目がくらみ、自分の寿命をご隠居に売り渡したのだよ」と言います。男は今
にも消えそうになっている自分のローソクから新しいローソクに灯を移そうとしますが・・・
この先が一番怖い部分になるはずですが、演者によって表現がちがっているようです。

この落語はグリム童話の「死神の名付け親」という話を元に、三遊亭圓朝がこしらえた
そうです。
この話がどうして漢方と関係があるのか? それはローソクの灯なのです。

漢方に「命門の火」という言葉があります。生まれながらにして父母から受け継いで
くるもので、先天の火・元陽・真陽・腎陽ともいわれる。
生命の原動力やエネルギーの元となり、人の成長・発育・衰老・生殖能力を支配する。

「命門の火」が元気良く正常に燃えている時は身体も元気で居られるが、燃え方が弱くなると
元気が無くなり、若し消えてしまったらあの世に行くことになります。
あのローソクの灯は、この命門の火を連想させますね。
ところで、貴方の命門の火はお元気ですか?

# by kinnpoudou | 2011-11-11 18:19 | 漢方 | Trackback | Comments(0)
養生訓に学ぶ 9
  心を安らかにし身を労せしめよ

「心は楽しむべし、苦しむべからず。身は労すべし、やすめ過ごすべからず。
およそわが身を愛し過ごすべからず。
美味をくひ過ごし、芳醞をのみ過ごし、色をこのみ、身を安逸にして、怠り臥す
(おこたりふす)ことを好む。

皆これわが身を愛し過ごす故に、かへってわが身の害となる。
又、無病の人、補薬をみだりに多くのんで病となるも、身を愛し過ごすなり。
子を愛し過ごして、子のわざはひとなるが如し。」

 300年前のお金持ちの生活は、今とあまり変らなかったようですね。
これはまるで現在の人々に対して言っているようではないですか。
耳が痛いですね!。

ストレスを少なくして、身体を良く動かし、飲食を節制し、色の方も好まない
ようにしなさい。と言っていますが、今の世の中ではナカナカ大変です!!。
# by kinnpoudou | 2011-10-30 17:07 | 漢方 | Trackback | Comments(0)
骨折(骨粗しょう症)
 8月の或る暑い日でした。
片腕を三角巾で吊った60才台のご婦人がお出でになりました。
鎮痛剤が欲しいとおっしゃいましたので、少しお話をお伺いすることにしました。
庭でうっかり転んだとき、手を付いた場所が悪かったらしく右手首を骨折してし
まったのだそうです。すぐに整形外科で治療を受けたのですが、痛みがなかな
か治まらず、もらった鎮痛剤では足りないので買いにいらっしゃったのでした。

女性は閉経後に骨粗しょう症となる人が多く、手首や大たい骨など身体中いろ
いろな所の骨折が、年齢が上がると共に増えていきます。
特に困るのは脚の大たい骨骨折で、入院治療となりベットに寝たきりになること
が多く、回復して以前と同じような生活に戻れる人は意外に少ないようです。

私は、痛みが止まれば治るわけではなく、痛みが無いことで無理に使ってしまい、
悪化させた例がたくさんあることをお話しして、逆に痛みを少し残して治す方が良
いことを提案しました。
痛みがあればまだ治っていないことが分かるから無理しません。

整形外科に通院することをやめていただく訳ではありません。
鎮痛剤の代わりに漢方薬をのんでいただくだけです。
田七人参とアリ食品の二種類をおのみ頂くことになりました。

「田七人参」は活血止血(血流改善と血止め)と鎮痛作用があります。
打ち身・捻挫・骨折・切り傷などの時に、内服や外用として昔から使われています。
中国では雲南白薬・片仔癀などが製剤として販売され、片仔癀は肝炎・肝硬変など
肝臓病の特効薬としても有名です。

「アリ食品」は補腎壮骨と養肝栄筋・止痛の働きがあり、田七人参と合わせてのむこと
で効果が高まります。又、補腎することは骨の強化になり、骨粗しょう症にも良いこと
がわかります。この方は肝炎の持病をお持ちでしたので、さらにこの組み合わせが良
かったと思います。

ひと月ほどしてニコニコしてお出でになり、痛みが全く無くなり、整形の先生にも回復の
早さに驚かれた、と言われ喜んでおられました。
そしてご主人様も若返りのために、あり食品をお買い求めになられました。
# by kinnpoudou | 2011-10-25 18:57 | 漢方 | Trackback | Comments(0)
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