入院して40日ほどになりました。
吐き気のため食事量が少なかったからドンドン痩せていきました。肌がカサカサしてシワシワになり、筋肉と脂肪も無くなったから見る影も無いかわいそうな姿である。
その様な身体の憔悴とともに、気ががっくりと落ち込んでしまったことが問題であると思いました。補中益気湯は吐き気が強くなって飲めませんでした。他の補気薬もだめ。
そこで中風の薬で有名な「補陽還五湯」がそろそろ使えるかなと思い飲ませて見ましたがやはりまだ早すぎたようで、気持ちが悪くなってしまいました。
元気が無くなっていることがいけないと思っていたのですが、しかし良く考えてみると、重い病気で入院しているときはただの気虚だけではなく、ストレスにより気滞が相当強くあるのです。
そんな時お客様によくおすすめをしている「シベリア人参」があることに気がつきました。
益気安神作用があり、アダプトーゲン(悪影響に対して生体の適応能力を高める)作用が高いといわれているので、今はこれが一番適していると思いました。ただし温性なので、当初は少しずつ飲み始めましたがほかの補気薬と違い全く問題が無く、飲むことが出来ました。
「シベリア人参」は本当に良く効きました。
本人はこれがとても気に入ったらしく通常の三倍(2包×3回/日)も飲んでいました。元気を出すだけではなくアダプトーゲン作用によりストレスを和らげることができて、夜もぐっすり眠れるようになり、顔色も少しずつ明るくなってきていると感じました。