最近の新聞報道で、うつ病の患者がこの10年で2.4倍に増可し、100万人を超えるように
なったと伝えている。
新薬のSSRI(パキシル・デパス等の向精神薬)が発売されその売り上げの上昇に比例して
患者数も上昇しているとのこと。
うつ病の治療のために使用される新薬がさらに患者を増やすことになっているとは誰もが信
じられない事である。
この数年間、店頭でうつ病のお客様が多くなって来たと思っていましたが、そのほとんどの
方は症状の改善と服用中の向精神薬を止めたいと言うものです。
しかし、向精神薬をお飲みになっている期間の長い方が多く、減薬から休薬そして服用停止
まで行くのは大変難しいことです。
服用期間の短い人は漢方薬をしっかり飲むことで改善している方もいらっしゃいますので、
なるべく早く漢方を始めるべきです。
ストレスなどで気の流れが低下して調子の良くない人に、加味逍遥散という処方が多く使
われていますが、これ一剤だけで満足出来るようになるのは難しいようです。「うつ」は肝の
病証と捉えて加味逍遥散を使うのですが、肝以外の心・脾・肺・腎などの臓も深く係わって
いるので、それぞれを統合して処方を考えていくべきです。
最近はサプリメントの中に、ストレスを感じても身体が楽で助かります、と言うようなものも
出てきております。漢方薬と併せて使うことで、更に効果が良いようです。