ことの十分を求めるな
すべての事、十分によからんことを求むれば、わが心のわずらひとなりて楽なし。
禍も是よりおこる。又、人の我に十分によからん事を求めて、人のたらざるを
いかりとがむれば、心のわづらひとなる。
又、日用の飲食・衣服・器物・家居・草木の品々も、皆美をこのむべからず。
いささかよければ事たりぬ。
十分によからん事を好むべからず。是皆わが気を養なふ工夫なり。
満ち足ることは憂いの始まり
万の事十分に満ちて,其の上にくはへがたきは、うれひの本なり。
古人の曰く、酒は微酔にのみ、花は半開に見る。此言むべなるかな。
酒十分にのめばやぶらる。少のんで不足なるは、楽みて後のうれひなし。
花十分に開けば、盛り過ぎて精神なく、やがてちりやすし。
花のいまだひらかざるが盛りなり、と古人いへり。
中を守れ
養生の道は、中を守るべし。中を守るとは過不及なきを云う。
食物は飢えを助くるまでにてやむべし。過てほしいままなるべからず。
是中を守るなり。物ごとにかくの如くなるべし。
以上の文章を読んでいて、11月に「幸せの国」ブータンから若い国王夫妻
がお出でになり、さわやかな笑顔と、国是の「国民総幸福」の事や、国民の97%
が「幸せ」と答えていることなどを思い出しました。
ヒマラヤ山脈の中腹にある小さな国で、中国とインドにはさまれていることから、
独立と伝統を守る事に一生懸命取り組まれている様子が報道されている。
けっして豊かではないが、昔の日本の田舎のような所で仏教を信じつましく
のどかな暮らしが伝わって来ます。
それにしても現在は、科学と文明が発達した豊かな経済の国々でも、貧富の
格差が付き過ぎたなど色いろなアンバランスが目立って来ました。
アメリカや中国、ヨーロッパそれに日本はこれからどうするのか?
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