今夜は彼方此方で「どんど焼き」が行われます。
私は山形県川西町に生まれ高校生まで過ごしましたが、今頃に
なると寒い夜雪の上で行われた「どんど焼き」を想いだします。
一月十五日は小正月と云っていろいろ用事がありましたが、小学
5・6年生頃になると町内の各家庭を回って門松やしめ縄などを
受け取って来て、田んぼの雪を踏み固めた上に積み上げます。
暗くなり夕食が終ってから町内の人達が集まってきます。
一階の屋根ぐらいにまで高く積み上げられた門松に点火され
星のかがやく夜空に火炎が昇ってゆき「ヤハハエロー」と大きな
掛け声がかかります。
紙のお札なども混じっているのでゆらゆらと天空に飛んで行きます。
するとあちらこちらから同じように「ヤハハエロー」の声が聞こえ
てきてクライマックスです。
子供は棒切れの先に餅を刺してその火で焼いて食べます。
三々五々家路に付きますがみんな手に門松の燃え残りを持ち
火が消えないようにして家に持ち帰ります。
持ち帰った火はいろりやかまどなどに入れました。
病気にならないようにとか何かいわれがあったと思いますが
それは忘れてしまいました。
「ヤハハエロー」の声と共に天高く燃え上がる赤い炎が懐かしく
忘れられない想い出です。