命在我 不在天
人の命は我にあり、天にあらず。と老子いへり。
人の命は、もとより天にうけて生れ付きたれども、
養生よくすれば長し。養生せざれば短し。
然れば長命ならんも、短命ならむも、我心のままなり。
身つよく長命に生れ付たる人も、養生の術なければ早世す。
虚弱にて短命なるべきと見ゆる人も、保養よくすれば命長し。
是皆、人のしわざなれば、天にあらずといへり。
もしすぐれて天年みじかく生まれ付たる事、顔子(がんし・孔子の弟子で
顔回のことか?)などのごとくなる人にあらずむば、わが養のちからによりて、
長生する理也。
たとえば、火をうづみて炉中に養へば久しくきえず。風吹く所にあらわしおけば、
たちまちきゆ。
蜜柑をあらはにおけば、としの内をもたもたず、もしふかくかくし、よく養へば、
夏までたもつがごとし。
私は、不摂生で病気になり若くしてお亡くなりになられた方たちをたくさん
知っています。
若い時は体力に自信があるから、たらふく飲み食べ、寝る間も無く働き、
あるいは遊び、中年になっても養生を甘く見ていた結果取り返しがつか
ないことになってしまうのです。
せめてアラフォーの頃から養生を真面目に考えたいですね。