養生の基本は中庸
中国五千年の昔から、人々は病気を防ぎ長生きするために、
色いろな養生法を考えて行なって来ました。
日本でも、日本独自のものか或いは中国や朝鮮などの外国から
伝来したものかは別にして、養生法が行なわれて来ました。
千三百年前の千金方や三百年前の養生訓にも、そこに書いてある
養生の基本は少なくすることに尽きるようです。がしかし最近に
なって老人のタンパク質不足が、体調維持に良くないと云われて
いるように、少なくさえすれば良い訳ではないですよね。
多すぎずそして不足しない中庸が良いようです。
*飲食の節度を守る。
*欲望を過度に持たない。
*質素な生活(食事・衣服・家財)。
*自然体の生活。
*ヨガ・気功・ウオーキングなど軽めの運動をする。
以上のように養生法を守って生活しても、年齢による肉体の劣化
を免れることは誰も出来ないようです。老化するに従って身体の
あちこちに不調な事が出てくるのは仕方がないことなので、それ
に対しては適切に対処しなければいけません。
例えば、老人の痰について養生訓には次のように出てきます。
「老人はつよく痰を去る薬を用うべからず。
痰をことごとく去らんとすれば、元気へる。是古人の説也。」
老人がカゼをひいたりした後、咳や痰が長引くことがよくあります。
その間つよい祛痰剤を使うと、気道が潤いを失い、乾燥して咳が
止まらなくなると共に、祛痰剤は瀉剤としての効果があるので、
強い薬を長く使うと元気をも失ってしまうというわけです。
漢方には気道の潤いを失わずに痰や咳を止める良い薬があります。